どうしてむし歯はできるの?

甘いものを食べて、お菓子の砂糖が歯を溶かすから、むし歯になる?答えはノーです。
正しくいうと、むし歯菌が吐き出す酸が歯を溶かしてしまうから。むし歯菌は誰の口の中にもいて、糖分が大好物。ここでいう糖分とはケーキやクッキーに使われる砂糖のことだけではありません。ごはんもパンも、食べ物の多くは口の中で糖分に変わります。だから、歯にくっついた食べカスを見つけると、むし歯菌は喜んで活動し出すというわけです。

むし歯は、細菌、食物、歯の状態、時間経過の4つの条件が重なったときに発生します。歯の周囲にはプラーク(歯垢)という粘着性のある膜が形成されていて、むし歯の原因菌であるミュータンスレン球菌のすみかとなっています。

砂糖や穀物類といった炭水化物が口内に入ると、細菌はその中に含まれる糖類を摂取し、酸を放出します。この状態が続くと、プラーク内は酸性に傾いていきます。通常、口内は酸性度を示す値(pH)が6.5~7.5で中性を保っていますが、この値が5.5以下の酸性に傾くと、歯にとっては危険な状態。歯のエナメル質の主成分であるリン酸とカルシウムが溶け出し(脱灰)、やがて初期むし歯が発生します。歯の表面のエナメル質は耐酸性が高いため、初期の脱灰は歯の表層下で起こります。しかし、溶解が続くと表層も耐えきれなくなり、崩れて歯の表面に穴が空いた状態に。こうなってしまうとむし歯は一気に進行して、治療が必要となります。

むし歯菌 ・・・・ 数あるむし歯菌の中で、もっともやっかいなのがミュータンス菌。その数が多いほど、むし歯になりやすいと言われています。

プラーク ・・・ 歯の表面についた白っぽいネバネバ=「歯垢」。これは単なる食べカスではなく、生きた細菌の大集団のことです。食べ物中の糖類と口内の細菌によってつくられる物質で、細菌が塊となり、粘着性のある膜となって歯の周囲に付着します。これがプラークの正体。1mg当たり10~100億個もの細菌が存在します。プラークは形成されて24時間後には目に見えるほどに成長していき、そのままにしておくと、やがて石灰化して歯石となります。

むし歯ができる流れ

カウンセリングをおこなっております

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