2015年7月14日
クリーニングとは
クリーニング(PMTC)とは ・・・
PMTC(ピーエムティーシー)とは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、「歯科医師や歯科衛生士など歯科医療従事者による歯の面の機械的清掃」を意味します。
どんなに毎日歯磨きをしていても、お口の中には時間の経過とともに、歯ブラシやうがいでは落とせない汚れ(細菌バイオフィルム=プラーク)が付着します。それがむし歯や歯周病、口臭の原因となります。また、歯周病菌は全身疾患(脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病など)につながるという報告もされています。
クリーニングでは、訓練を受けた歯科医師や歯科衛生士など歯科医療従事者が、プロフェッショナル用の特殊な機械と材料を使用し、バイオフィルム(プラーク)や歯石、ステインを丁寧に除去します。細菌量を抑えることで、歯茎の炎症や、歯周病を健康な状態にリセットします。
PMCTの利点・ポイント
(1) むし歯や歯周病の予防
歯に付着した汚れを除去することにより、むし歯・歯周病を予防します。また、PMTCの時に使用するペーストに含まれるフッ化物の効果により、むし歯や歯周病の原因である細菌の増殖を抑制し、歯の再石灰化を促進させ、歯を強化します。
(2) ステイン(色素沈着)の除去
お茶、コーヒー、赤ワイン等の色素の強い飲み物、タバコによる歯の色素沈着物を取り除き、歯本来の白さを取り戻します。
(3) 細菌バイオフィルム、ステインの再形成を抑制
PMTC=歯のクリーニングは、歯の表面をツルツルに仕上げるため、むし歯・歯周病の原因となるバイオフィルムや歯の着色が、歯の表面に再沈着する時間を遅らせることができます。その結果、むし歯予防、歯周病予防、口臭予防につながります。
(4) 口臭の予防
口臭の90%がお口の中に原因があり、歯周病、むし歯、歯石、舌苔、あわない詰め物・かぶせものによって、悪臭が産生します。定期的に歯のクリーニングを行うことによって、口臭もなくなります。口臭治療、口臭予防のためにも歯のクリーニングを。
(5) 血糖値の低下(糖尿病予防)
歯周病が糖尿病を悪化させることが明らかになっています。特に歯周病を管理することにより、血糖値が低下することがわかっています。血糖値が気になる方は、定期的に歯のクリーニングを行うことにより、血糖値を改善できる可能性があります。
(5) ~エナメル質のトリートメント~
当医院では、PMTCの最終仕上げペーストとして、歯とほぼ同成分のナノ粒子ハイドロキシアパタイトのペーストを使用しています。研磨剤無配合で、歯を傷つけることなく、直接エナメル質表面のミクロの傷を埋め、表層下の脱灰内部に浸透して、脱灰層の深部から再石灰化します。滑らかな歯面が得られ、多くの方は一度でツルツル感を得られます。
クリーニングの流れ
step1. 予約
まずは、ホワイトニング相談(カウンセリング)のご予約をお取り下さい。
0120-713-418
step2. カウンセリング
問診票にご記入いただき、カウンセリングをします。歯の治療の有無、毎日の歯磨きの頻度、お茶やコーヒー、タバコ等を飲む頻度をお聞きします。
step3. 口腔内チェック
ドクターによるデンタルチェックで口内をしっかり把握しましょう。
鏡を見ながらご本人の気になるところを詳しく伺います。
そして、歯の状態や適切なケア法のアドバイスを行います。
step4. クリーニング
歯石・ヤニ・着色汚れの除去
超音波の機械を使い振動とお水の作用で、普段の歯磨きでは取り除けない歯石や着色をやさしく取り除いていきます。その時に歯と歯肉の溝に入り込んでしまったやわらかい菌も丁寧に取り除きながら洗浄していきます。
歯の表面をみがく
回転するブラシと研磨ペーストを使って、さらに歯の表面の清掃を行います。
歯を磨く研磨ペーストを目の粗いものから細かいものに変えながら、丁寧に歯の表面を磨いていきます。歯の表面にツヤを与え、着色や汚れをつきにくくします。
step5. トリートメント
仕上げに歯面を機械で磨き、つるつるに仕上げる
研磨しただけでは、歯の表面に傷がついた状態。そこで仕上げとしてエナメル質の主成分、ハイドロキシアパタイト粒子入りペーストで研磨していきます。ハイドロキシアパタイトは、歯の表面についたミクロの傷を修復し、歯を丈夫にする優れもの。表面の傷が埋まって表面が滑らかになり、着色がつきにくくなります。
シリコンカップにアパタイトペーストをたっぷりとり、回転する器具を用いて歯の成分を補強し歯のトリートメントを行います。
クリーニング Q&A
Q1. 自分で歯みがきするだけではとれないものってありますか?
A1. 毎日歯を磨いていても、磨き残しや細かい部分はなかなか自分では磨けていません。特にワインや紅茶などで歯につくのがステイン(着色汚れ)は、着いた直後であれば簡単に落とせますが、時間が経つとしっかりこびりついてしまいます。こうなると、なかなか自分では取ることができません。自分で無理やり取ろうと、研磨剤の粗い歯磨き粉で無理に磨くと歯の表面の傷がつき、かえってステインがつきやすくなってしまうこともあります。歯科医師や歯科衛生士など歯科医療従事者にご相談下さい。その方に合ったプロフェッショナルケア及びホームケアグッズを提案させていただきます。
Q2. よく耳にする歯垢や歯石とは何ですか?
A2. 歯垢=プラークとは歯の表面に付着する白い塊のこと。これは細菌の集まり(塊り)で、歯と歯の隙間の歯間にたまりやすいものです。歯垢に含まれる細菌数は1gあたり10の11乗個と言われ、大便中の細菌数とほぼ同じ。むし歯や口臭の原因にもなります。実は歯垢を長時間放っておくと、歯石(石のように硬くなる)となってこびりついてしまします。
こびりつきやすい部分としては、下の前歯の裏側。下あご付近から出る唾液が原因です。これらをそのままにしておくと、歯周病などにかかる可能性も高くなります。歯周病は、動脈硬化や糖尿病などの病気と関係がありますが、さらに近年、歯周病の妊婦さんは早産になって低体重児出産のリスクが高まることがわかってきました。
「お口のクリーニング」は、むし歯や口臭の原因となる歯垢と歯周病の原因にもなる歯石を取り除き、口内の健康を保つ役割を持っています。そして、それが体の健康維持にもつながっていることを忘れないでください。
Q3. クリーニングした後、歯は白くなりますか?
A3. 丁寧に何度も研磨剤をとり替えて磨き、最終的にはつるつるの歯になり、ツヤが出て歯本来の白さで輝きます。歯の表面がなめらかになるので、汚れもつきにくくなります。口臭・むし歯・歯槽膿漏の予防にもなるので、ぜひ3ヶ月に1回、定期的に行うことをおすすめします。